PR

薬剤師の転職サイトは
使うべき?
無料のしくみと、選ぶ前に確かめること

「転職サイトって、なんで無料なんだろう」

調剤薬局で6年目。転職を考え始めたけれど、転職サイトに登録すると電話がたくさん来ると聞いて迷っている。なぜ無料なのか、使って大丈夫なのか、どこを見て選べばいいのかがわからない。

転職サイト(転職エージェント)は、お金の流れと、利用者を守る決まりがわかると、使うかどうかを決めやすくなります。職業安定法と厚生労働省の資料をもとに、順に見ていきます。

30秒でわかる結論|薬剤師の転職サイト

  • 転職サイトには、担当者が求人を紹介する職業紹介と、求人を載せたりスカウトを送ったりする募集情報等提供があります。職業紹介は厚生労働大臣の許可が要ります。
  • 手数料は薬局や病院(求人を出す側)が払います。求職者からは原則として取らない決まりなので、薬剤師は無料で使えます。
  • 紹介で期間の定めのない雇用(無期雇用)で就職した人に、2年間は転職をすすめてはいけない決まりがあります(国の指針)。
  • 登録した情報がほかの会社に渡ることもあるので、利用規約で個人情報の提供先を確かめます。

転職サイトは、2種類ある

厚生労働省の資料では、民間の人材サービスは次の2つに分かれます。

種類 中身 国の許可
職業紹介 担当者が、あなたと薬局・病院の間に入って紹介する 要る
募集情報等提供 求人をサイトに載せる。登録した情報を求人者などに送る(スカウトなど) 要らない

どちらも、求人を出す側がお金を払うので、基本的に求職者は無料です。この記事では、担当者が紹介する職業紹介を中心に見ていきます。

転職サイトは、なぜ無料?

職業紹介のお金の流れは、次のとおりです。

誰が お金
薬局・病院(求人を出す側) 紹介で人が決まったら、手数料を払う
薬剤師(仕事を探す側) 原則として払わない

求職者から手数料を取れるのは、芸能家やモデル、年収700万円を超える一部の専門職などに限られ、薬剤師という職種では挙がっていません。

厚生労働省の資料でも、求職者は基本的に無料で利用できるとしています。

※ 厚生労働省の集計では、2024年度の有料職業紹介の手数料は、4か月以上働く就職(常用就職)1件あたり約103万円でした(全職種の平均)。

薬剤師の転職サイトのしくみ(職業安定法・厚生労働省)。厚生労働大臣の許可を受けた有料職業紹介事業者で、手数料は薬局・病院が払い、薬剤師は原則無料。紹介で正社員などとして就職した人には2年間転職をすすめてはいけない。許可と手数料・離職の情報は人材サービス総合サイトで確かめられる

利用者を守る決まり

職業紹介事業者には、法律や国の指針で、次の決まりがあります。

  • 転職のすすめの禁止(指針):紹介で就職した人(期間の定めのない雇用の人)に、就職した日から2年間、転職をすすめてはいけません。
  • お金で登録を誘わない(指針):仕事を探す人に、就職したときに渡すお金などの名目で、世間で当たり前とされる程度を超えるお金を出して、登録を誘ってはいけません(2021年4月から)。
  • 情報を明らかにする:手数料や、早く辞めたときに薬局・病院へ手数料を返す制度(返戻金制度)について明らかにし、紹介で就職した人の数や、無期雇用で就職した人のうち6か月以内に辞めた人の数などの情報を出す決まりです。

※ 返戻金制度そのものは「設けることが望ましい」とされているもので、義務ではありません。

下調べ係
下調べ係

転職サイトは、お金の流れと決まりを知ってから使うと、話を聞くときに落ち着いて判断しやすくなります 🌿

選ぶ前に、確かめること

  • 許可を受けているか:厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で、許可を受けた職業紹介事業者を確かめられます。
  • 手数料と離職の情報:同じサイトや事業者のページで、主な職種の平均手数料率や、無期雇用で就職した人のうち6か月以内に辞めた人の数などを見られます。
  • 個人情報の提供先:登録した情報が別の人材サービスに渡り、そこから連絡が来ることがあります。登録する前に利用規約で、個人情報が誰に、いつまで提供されるかを確かめます。やめるときは、提供を止める手続きも忘れないようにします。
  • 医療分野の認定:医療・介護・保育の分野には、手数料の公表や広告の出し方などの基準を満たした事業者を認定する、厚生労働省の委託事業の制度があります。

※ 2024年度に、有料職業紹介で「歯科医師、獣医師、薬剤師」の区分の常用就職(4か月以上働く就職)は10,994件でした(前の年より19.6%減)。

転職の進め方は、「薬剤師の転職は厳しい?」に、派遣で働く場合は、「薬剤師の派遣とは?」にまとめました。

まとめ:今日やることは1つだけ

気になる転職サイトの会社名で、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」を検索し(都道府県を選んでから事業所名で探す)、許可を受けているかと手数料の情報を見る。 使うかどうかを、落ち着いて決められます。

  • 担当者が紹介する転職サイトは、厚生労働大臣の許可を受けた職業紹介事業者です。
  • 手数料は薬局・病院が払い、薬剤師は原則無料です。
  • 紹介で無期雇用で就職した人には、2年間は転職をすすめてはいけない決まりがあります(国の指針)。
  • 許可と手数料の情報は、人材サービス総合サイトで確かめられます。

※ 参考にした資料

  • 職業安定法・同施行規則
  • 厚生労働省「職業紹介事業者等が…適切に対処するための指針」
  • 厚生労働省「令和6年度 職業紹介事業報告の集計結果(速報)」、求職者向けリーフレット
  • 医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者の認定制度
タイトルとURLをコピーしました