「医療保険に入っているのに、がん保険もいるのかな」
会社員で、夫と子どもが1人。医療保険に入っているけれど、がん保険もすすめられた。医療保険でもがんは保障されるのか、がん保険と何が違うのか、両方いるのかがわからない。
がん保険と医療保険は、どの病気が対象かと、どんな給付があるかで比べると、違いが見えてきます。生命保険文化センターと厚生労働省の資料をもとに、順に見ていきます。
30秒でわかる結論|がん保険と医療保険の違い
- がんで入院しても、医療保険から給付金は出ます。医療保険は、がんを含む病気やけがの入院・手術が対象です。
- がん保険は、主にがんの治療が対象です。入院給付金の支払日数は無制限のものが多く、がんと診断されたときの給付もあります。
- 医療保険にがんの特約を付けていれば、がんで入院したとき、医療保険と特約の両方から給付金を受け取れます。
- がん保険は、一般的に契約から90日たってから、がんの保障が始まります。
がん保険と医療保険は、ここが違う
生命保険文化センターの資料では、2つの保険は次のように説明されています。
| 項目 | 医療保険 | がん保険 |
|---|---|---|
| 対象 | 病気やけが(がんも含む) | 主にがん |
| 入院の給付日数 | 1回の入院と通算に、上限がある | 無制限のものが多い |
| 主な給付 | 入院・手術・放射線治療 | がんの入院・手術・放射線治療・診断・死亡 |
※ 医療保険でも、がんなど特定の病気で入院したときに、支払日数の上限が延びたり、上限がなくなったりする商品があります。がん保険でも、限度日数があるタイプもあります。
※ 1回の入院の上限は、生命保険文化センターの「総合医療特約」の説明では、60日や120日が多いとされています。
※ がん保険には、がん以外の原因で亡くなったときの死亡給付金が付くものもあります。がんの死亡給付金より少額なのが一般的で、どちらも付いていない商品もあります。

医療保険に「がんの特約」を付けているとき
医療保険には、がんの入院などに給付金を足す特約があります。特約を付けていれば、それぞれの特約からも給付金を受け取れます。
生命保険文化センターの例では、次のようになっています。
| 付けているもの | 1日あたりの給付 |
|---|---|
| 医療保険(病気で入院したとき) | 5,000円 |
| 生活習慣病の入院特約 | 5,000円 |
| がん入院特約 | 5,000円 |
| がんで入院したときの合計 | 15,000円 |
※ がん入院特約は、がん保険と同じように契約から90日たってから保障が始まるものと、すぐに始まるものがあります。
※ がんの特約として、手術やがんの診断に給付金が出る特約を扱う保険会社もあります。

今の医療保険に、がんの特約が付いているかで、がん保険で増える部分が変わります 🌿
がんで医療機関にかかる人は、入院より外来が多い
厚生労働省の患者調査(2023年)では、がん(悪性新生物)で医療機関にかかった人の推計は、次のとおりでした。
| 項目 | 数 |
|---|---|
| 入院している人 | 10.6万人 |
| 外来(通院)の人 | 18.6万人 |
| 退院した人の平均在院日数 | 14.4日 |
※ 入院と外来は、調査の日(2023年10月)に病院や診療所にかかった人の推計です。平均在院日数は、2023年9月中に退院した人の数字です。
がん保険には、通院や抗がん剤の治療に給付が出るものもあります。どこまで付いているかは、保険によって違います。待ち期間や通院の給付のくわしい話は、「がん保険は必要?」にまとめました。
それぞれに入っている人の割合は?
生命保険文化センターの調査(2025年・18〜79歳)では、加入率は次のとおりでした。
| 保険 | 加入率 |
|---|---|
| 病気で入院したときに給付金が出る生命保険 | 65.6% |
| がん保険・がん特約 | 39.9% |
※ 郵便局・JA・共済なども含む数字です。両方に入っている人もいます。
両方いるかを考えるときに、確かめること
- がんで入院したら、医療保険から1日いくら・何日まで出るか:がんのときに日数の上限が延びる特約があるか。
- 医療保険に、がんの特約が付いているか:付いていれば、入院の日額と、待ち期間があるか。
- がんと診断されたときの給付があるか:医療保険の特約にあるか。なければ、がん保険で増える部分になります。
- 貯蓄でまかなえるか:がんの治療が長くなったときの生活費や治療費を、貯蓄でどこまで払えるか。
医療保険そのものが必要かどうかは、「医療保険は必要?いらない?」にまとめました。
まとめ:今日やることは1つだけ
入っている医療保険の保険証券で、「がんで入院したら1日いくら出るか」と「がんと診断されたときの給付があるか」を書き出す。 がん保険で増えるのが、日額なのか、日数なのか、診断のときの給付なのかが見えてきます。
- がんで入院しても、医療保険から給付金は出ます。
- がん保険は、主にがんが対象で、入院給付金の支払日数は無制限のものが多いです。
- 医療保険にがんの特約を付けていれば、特約からも給付金を受け取れます。
- がんで医療機関にかかる人は、入院より外来のほうが多くなっています。
※ 参考にした資料
- 公益財団法人 生命保険文化センター「がん保険」「医療保険」「総合医療特約」よくある質問(医療保障)「2025年度 生活保障に関する調査」
- 厚生労働省「令和5年 患者調査」


