「派遣って、やっぱりしんどいのかな」
子どもとの時間を増やしたくて、派遣を考え始めた。でも、ネットで「派遣はしんどい」という声を見ると、何がしんどいのかが分からなくて、決められない。
派遣で働いている人が派遣先に何を望んでいるかを見ると、どこで困りやすいかが見えてきます。国の調査で見てみましょう。
30秒でわかる結論
- 社会福祉施設などで看護の仕事をする派遣の人のうち、派遣先に要望がある人は53.5%です。
- 要望でいちばん多いのは、「年次有給休暇を取りやすくしてほしい」です(要望がある人の43.6%)。
- 時給に満足していない人の理由でいちばん多いのは、「業務量に見合っていない」です(44.5%)。
- 働く先を決める前に、休みの取り方・仕事の範囲・業務量を確かめておくと、「しんどい」を減らしやすくなります。
派遣で働く人が、派遣先に望んでいること
看護師の派遣は、病院では一部の例外を除いてできず、主な働き先は社会福祉施設などです。そこで、厚生労働省の派遣労働者実態調査(2022年)から、社会福祉施設などで看護の仕事をする派遣の人の答えを見ます。

※ 派遣先に要望がある人を100とした割合で、3つまで選べる質問です。調べた人数は公表されておらず、全体の0.3%ほどの小さな集まりの数字です。
いちばん多いのは有給休暇の取りやすさです。次に、契約にない仕事を頼まれないこと、職場の環境、休憩室などの福利厚生施設が続きます。
医療・福祉の職場で働く派遣の人(看護以外の仕事の人も含む)全体では、「契約期間を長くしてほしい」がいちばん多い要望でした(要望がある人の48.1%)。施設で看護の仕事をする人では2.0%で、休みや職場の中の困りごとが上位に来ています。
時給に満足していない理由
同じ調査で、時給に満足している人は43.0%、満足していない人は38.7%です。
満足していない人の理由でいちばん多いのは、「業務量に見合った賃金でない」(44.5%)です。「自分の能力や職務内容に見合った賃金ではない」(24.1%)が続きます。
満足していない理由として多いのは、時給が仕事の量に見合っていないと感じていることでした。派遣の時給の決まり方は、「派遣看護師の時給・給料は?」にまとめました。
有給休暇は、誰がくれるのか
派遣で働く人の有給休暇を与えるのは、雇い主である派遣会社です。
有給休暇は、雇われた日から6か月続けて勤め、出勤すべき日の8割以上出勤した人に与えられます。
同じ調査では、社会福祉施設などで看護の仕事をする派遣の人のうち、有給休暇が与えられている人は54.2%でした。
※ 働き始めて6か月たっていない人なども含んだ数字です。
「しんどい」を減らすために、働く先を決める前に確かめること
- 有給休暇の取り方を聞きましょう。いつから、どうやって申し出るのかを、派遣会社に確かめておきます。
- 仕事の範囲を確かめましょう。派遣契約には、どんな仕事をするかを決めて書きます。働く前に示される条件で、仕事の内容を確かめておきましょう。
- 1日の業務量を聞きましょう。担当する利用者の人数や、1日の流れを聞いておくと、時給とくらべやすくなります。
- 困ったときの相談先を聞きましょう。派遣会社と派遣先の、どちらの誰に言えばいいかを確かめておきます。

聞きたいことを4つ、メモしておきましょう 🌿
派遣のしくみ上のデメリットは、「派遣看護師のデメリットは?」にまとめました。
まとめ:今日やることは1つだけ
休みの取り方・仕事の範囲・1日の業務量・相談先の4つを、聞きたいことメモに書き出す。 メモがあれば、紹介を受けるときに聞きもらしが減ります。
- 社会福祉施設などで看護の仕事をする派遣の人の半分ほどが、派遣先に要望を持っています。
- いちばん多い要望は有給休暇の取りやすさで、次に契約にない仕事を頼まれないことです。
- 時給に満足していない理由は、業務量に見合っていないがいちばん多くなっています。
- 働く先を決める前に、休みの取り方・仕事の範囲・業務量・相談先を確かめておきましょう。
※ 参考にした資料
- 厚生労働省「令和4年派遣労働者実態調査」(個人調査・結果原表)
- 労働者派遣法
- 労働基準法
- 厚生労働省「派遣労働者の皆さまへ 派遣で働くときに特に知っておきたいこと」


