「研修認定、そろそろ取っておいてって言われたけど、何から始めればいいんだろう」
調剤薬局で3年目。上司から研修認定を取るように言われ、かかりつけ薬剤師の要件にも入っていると聞いた。でも、認定薬剤師にはいろいろな種類があって、どれを、どうやって取ればいいのかがわからない。
認定薬剤師は、認定を認証するしくみと、単位の集め方がわかると、最初の一歩が決まります。薬剤師認定制度認証機構と日本薬剤師研修センターなどの資料をもとに、順に見ていきます。
30秒でわかる結論|認定薬剤師(研修認定)
- 認定薬剤師(研修認定)は、薬剤師認定制度認証機構(CPC)が認証した制度で、研修や記録を積み重ねて取る民間の認定です。
- 代表的な日本薬剤師研修センターの研修認定薬剤師は、4年以内に40単位で取得し、3年ごとに30単位(各年5単位以上)で更新します。
- 研修センターで取るなら、研修を受ける前にPECSへの登録が必要です。登録前に受けた研修の単位は、あとから反映できません。
- 研修認定は、かかりつけ薬剤師の要件の一つです。
認定薬剤師(研修認定)のしくみ
薬剤師認定制度認証機構(CPC)は、薬剤師の研修や認定の制度を、第三者の立場で評価・認証する公益社団法人です。CPCが認証する制度には、次の区分があります。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| G 生涯研修認定 | 研修の単位や記録・試験で、学び続けた成果を認定 |
| P 特定領域認定 | 特定の分野を学んだ成果を認定 |
| S 専門薬剤師認定 | 特定の領域で、専門薬剤師としての能力を認定 |
| E その他 | 上のどれにも当たらない認定 |

このうち、研修や記録を積み重ねて取る代表的な制度が、G(生涯研修認定)です。日本薬剤師研修センターの「研修認定薬剤師」(G01)や、日本薬剤師会の「JPALS認定薬剤師」(G25)などがあります。
日本薬剤師研修センターの研修認定薬剤師
取り方
- 単位:申請日から遡って4年以内に40単位以上を集めます。
- 単位の集め方:集合研修、学術集会、e-ラーニング研修、ウエブで受ける研修、自己研修(報告書1件1単位・年5単位まで)などがあります。
- 審査料:税込11,000円です。
研修を受ける前に、PECS(薬剤師研修・認定電子システム)に登録します。登録前に受けた研修の単位は、あとからPECSに反映できません。登録では、生年月日・薬剤師名簿登録番号・登録年月日を正しく入れます。誤っていると単位が反映されず、あとから直すのも難しいので、薬剤師免許証を手元に置いて入力します。
更新
- 期間:認定期間は3年間です。
- 単位:3年間で30単位以上、さらに認定開始日から1年ごとに区切って各年5単位以上が必要です。
- 申請の時期:認定終了日の2か月前から、終了日の3か月後までです。この期間に申請しないと、更新はできなくなります。

研修を受ける前に、まずPECSへの登録を済ませておきましょう。登録前に受けた研修の単位は、あとからPECSに反映できません 🌿
日本薬剤師会のJPALS認定薬剤師
日本薬剤師会のJPALS認定薬剤師制度(G25)は、2026年4月の改正で、それまでのクリニカルラダー(CL)のレベルを廃止しました。新しい制度では、1月10日の時点で遡って3年以内に実践記録を18本以上出し、Webテストに合格すると取得できます。JPALSに登録してから1年以上たっていることが条件で、改正後は最短で2027年4月に取得できます。認定期間は3年です。
研修センターは研修で単位を集め、JPALSは実践記録とWebテストで取る、という違いがあります。
研修認定は、何に使われる?
かかりつけ薬剤師の要件
2026年度の調剤報酬で、かかりつけ薬剤師の要件の一つに「薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得していること」があります。届出のときは、認定を確認できる書類を添えます。
研修認定のほかにも、届出の時点で保険薬局での勤務経験が3年以上あること、その薬局に週31時間以上勤めていること、その薬局に続けて6か月以上在籍していること、地域活動に参画していることがすべて必要です。くわしくは「かかりつけ薬剤師の要件は?」にまとめました。
薬局の体制
地域支援・医薬品供給対応体制加算や在宅薬学総合体制加算では、薬剤師に、薬学などの団体・大学による研修認定の取得や、学会への参加・発表などを行わせていることが「望ましい」とされています(必須ではありません)。
専門・特定領域の認定への入口
在宅療養支援認定薬剤師や外来がん治療認定薬剤師などは、申請の条件として、実務経験3年以上と、CPC認証の生涯研修認定の取得などを求めています。研修認定は、こうした分野の認定を目指すときの入口になります。
取る前に、確かめること
- どの制度で取るか:日本薬剤師研修センターか、JPALSか。職場で決まっている制度があるか。
- PECSの登録:研修を受ける前に済ませる。
- 研修の受け方:e-ラーニングや集合研修など、続けやすい方法。
- 更新の年ごとの単位:取ったあとも、毎年5単位以上が必要。
まとめ:今日やることは1つだけ
職場で使う制度を上司に確かめて、日本薬剤師研修センターならPECSに利用者登録をする。 登録した日から受けた研修の単位が記録され、40単位に向けて集め始められます。職場の制度がJPALSなら、登録するのはJPALSです(登録から1年たたないと取得できません)。
- 認定薬剤師(研修認定)は、CPCが認証した制度で研修を受けて取る、民間の認定です。
- 日本薬剤師研修センターの研修認定薬剤師は、4年以内に40単位で取得し、3年ごとに30単位で更新します。
- 研修センターで取るなら、研修の前にPECSへ登録しないと、その単位は反映されません。
- 研修認定は、かかりつけ薬剤師の要件の一つで、専門・特定領域の認定の入口にもなります。
※ 参考にした資料
- 公益社団法人 薬剤師認定制度認証機構「CPCとは」「認証事業実施要綱」「認証制度一覧」
- 公益財団法人 日本薬剤師研修センター「研修認定薬剤師制度実施要領」「研修認定薬剤師を取得するには」
- 公益社団法人 日本薬剤師会「JPALS認定薬剤師制度」
- 日本在宅薬学会・日本臨床腫瘍薬学会の認定制度の案内
- 厚生労働省「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(2026年3月5日)

