夜勤明け、更衣室のベンチで求人を眺める。転職サイトの登録画面まで進んで、閉じる。
登録したら、電話がたくさんかかってくるのではないか。ネットで「使わない方がいい」という言葉を見かけたから。
それを、もう何か月続けていますか?
登録画面を閉じても、来月のシフトは変わりません。 つらいまま、同じ毎日が続いていきます。
でも、閉じてしまうのは、あなたが弱いからではありません。何が起きるか分からないものに、夜勤明けの疲れた頭で飛び込めないのは、当たり前のことです。
足りなかったのは、勇気ではなく、情報です。電話が不安なら、先に仕組みと対処を知っておけばいい。 知ってしまえば、次に登録画面を開いたとき、きっと今までとは違う気持ちで向き合えます。
このページには、「使わない方がいい」と言われる本当のところと、電話に振り回されない使い方、もう電話が鳴っている人が今日できることを書いておきました。
※ここでいう「転職サイト」は、登録すると担当者がついて求人を紹介してくれるサービス(人材紹介会社)のことです。
30秒でわかる結論
転職サイトが向いていない人
- 行きたい病院・施設がもう決まっている
- 電話で希望を伝えるのが、どうしても負担に感じる
転職サイトが向いている人
- 今の職場以外の選択肢を、比べてみたい
- 夜勤や残業で、自分で探して問い合わせる時間がない
- 給与や夜勤回数の交渉を、自分で切り出すのが苦手
- 職場の雰囲気を、応募する前に聞いておきたい
あなたの今の状況で、読む場所が変わります。
- 🌱 まだ登録していない → 電話を最小限にする登録のしかた
- 📞 もう電話が鳴っている → 今日のうちに手を打つ手順
- 🔁 前に転職サイトで失敗した → 担当者の見分け方と、聞くべき質問
「もう使うと決めている。1社だけ教えて」という人は、先にこちらをどうぞ。
「使わない方がいい」と言われる3つの理由
転職サイトを使うのが不安な理由って、だいたいこの3つに集まります。
- 電話が多い。 登録直後に集中します。複数社に同時登録すると、連絡の相手がその分だけ増えます。
- 希望と違う求人が届くのではないか。 「日勤を希望したのに、違う条件の求人が来たらどうしよう」という不安です。
- 急かされるのではないか。 自分のペースで考えたいのに、返事を急がされることへの不安です。
3つとも、仕組みを知っておくと対処できます。
なぜ電話が多いのか
まず、あなたが払うお金は、ありません。看護師さんも同じです。
お金を払うのは、病院のほうです。採用が決まったときに、病院や施設が紹介会社に手数料を払う仕組みです。

紹介会社にお金が入るのは、あなたの転職が決まったときです。面接の日程や条件の交渉は、担当者が代わりにやってくれます。
編集部の一人が、別の業界でエージェントを使ったときも、こんな感じでした。履歴書と職務経歴書を直してもらい、求人票には無い職場の雰囲気を教えてもらいました。面接の日程調整や条件の交渉、辞退の連絡は担当者に任せ、連絡の回数は希望を言ったら合わせてもらえました。業界は違いますが、担当者がしてくれることの見当はつくと思います。

ここ、調べておきました。看護師さんが払うお金は、ありません。お金を払うのは病院のほうです。
登録前によく聞かれる3つの疑問
「転職サイト経由は病院に嫌がられる」は本当か
病院は、紹介で採ると、紹介会社に手数料を払います。だいたい、その人の年収の2割ほどです。安い金額ではありません。
- 行きたい職場が決まっているなら、直接応募のほうが話が早い場合があります。
- 一方で、紹介会社に求人を出している病院は、その費用を払って求人を出しています。 転職サイト経由だから不利、と一律には言えません。
今の職場に知られないのか
紹介会社には、あなたの情報をあなたの許可なく職場に伝えてはいけない、という決まりがあります。在職中のまま登録して大丈夫です。
職場の電話や共有パソコンでやり取りしない、同僚に話さない。ここは自分で守る部分です。

紹介する会社には、あなたの情報を勝手にもらしてはいけない決まりがあります。あとは職場の電話や共有パソコンを使わない、そこは自分で守る部分です。
2年目、3年目でも相手にされるのか
看護師の資格(准看護師・保健師・助産師も)があれば、登録できます。何年目か、は聞かれません。
🌱【まだ登録していない人】電話を最小限にする登録のしかた
1. 登録は1社だけにする。
一括登録や複数同時登録をすると、連絡の相手がその分だけ増えます。合わなければ、後から別の1社に替えれば済みます。
2. 最初の電話には出て、3つ伝える。
登録すると、本人確認を兼ねた電話が来ます。ここが分かれ目です。この電話には出て、次の3つを伝えてください。
- 「今後の連絡はLINE(またはメール)でお願いします」
- 「電話が必要なときは、◯曜の◯時以降にしてください」
- 今の気持ちをそのまま(例:「良い求人があれば転職を考えたい。時期はまだ決めていません」)
3つめは、本当の気持ちをそのまま伝えるのがコツです。すぐに動きたい人は、そのまま「早めに転職したい」と伝えてください。迷っている人が「すぐにでも」と盛る必要はありません。逆に「転職する気はない」と言ってしまうと、求人の紹介が来なくなることがあります。

電話が苦手なら、メールやLINEでやり取りできます。「まずは相談だけ」「情報を集めるだけ」でも大丈夫です。
3. 譲れない条件を2つまでに絞って伝える。
「夜勤は月4回まで」「通勤30分以内」のように、外せない条件だけを先に言います。条件が多いと、当てはまる求人が減ります。譲れないものだけ先に言うと、担当者も探しやすくなります。
ここまで伝えておけば、以後の連絡手段を相談できます。
📞【もう電話が鳴っている人】今日のうちに手を打つ手順
手順0:今鳴っている電話は、出られなければ出なくて大丈夫です。
留守電かSMSで、どの会社からの着信かだけ確かめてください。
手順1:残す1社を決める。
迷ったら、次の基準で選びます。「連絡手段を選ばせてくれるか」「こちらの話を先に聞いてくれたか」。どこも当てはまらなければ、全部止めて、あとで1社だけ選び直すのもありです。
手順2:それ以外の会社に、連絡停止を1通で伝える。
電話で断る必要はありません。連絡先は、登録完了メールの署名、届いたSMS、各社サイトの問い合わせフォームにあります。一括登録サイトを使った場合は、紹介された各社それぞれに送ります。
お世話になっております。◯◯◯◯(氏名)です。
登録電話番号:090-XXXX-XXXX/生年月日:◯年◯月◯日
他社で転職活動を進めることにしました。
今後のお電話・メール・求人のご紹介は停止してください。
手順3:それでも連絡が来るなら、退会の手続きをする。
退会の方法は、各社の公式サイトの案内(よくある質問や、問い合わせ窓口)にあります。手続きの完了まで、数日かかる場合があります。
手順4:個人情報が気になる人は、別の手続きがあることを知っておく。
ひとつだけ。「退会」しても、登録した情報が全部消えるとは限りません。消したいときは、「情報も消してください」と別に伝えます。その一言で足ります。
着信拒否は最後の手段に。残す1社からの大事な連絡まで取りこぼします。

全部止めたあと、改めて1社だけ選び直すのも正しい手です。今度は最初の電話で「連絡はLINEで」と伝えるところから始めてください。
🔁【前に失敗した人】担当者の見分け方と、聞くべき質問
前回の失敗は、転職サイトそのものより、担当者との相性です。そこが効きます。
良い担当者の3つのサイン
- 希望を聞いたあと、合わない求人を「これは合いません」と外してくれる
- 職場の悪い点(人の入れ替わり、残業の長さ)も、聞けば答える
- 「少し考えたい」と言ったときに、期限を押しつけない
担当者と合わないと感じたら、替えてもらえます。問い合わせフォームから「担当を替えてほしい」と送るだけです。気を使う必要はありません。
応募の前に担当者へ聞く質問
- この職場に、過去に何人紹介しましたか? その人たちは、今も働いていますか?
- 前任の方は、なぜ辞めたのですか?
- 残業は、月に何時間くらいですか? 記録は、勤務時間内に終わりますか?
- 夜勤は、何人体制ですか? 休憩は取れていますか?
- 有給休暇は、実際にどれくらい使われていますか?
答えられない、はぐらかす。その求人は見送ってよいサインです。
前回うまくいかなかったのは、あなたのせいではありません。求人票だけでは、職場の中までは分からないからです。今度は、この質問に答えてくれる担当者と、一緒に探してください。ナース専科 転職なら、これまでに紹介した人の話から、職場の雰囲気や口コミも教えてもらえます。
転職サイトを使わずに探す方法
行きたい職場が決まっている人、時間に余裕がある人には、次の方法もあります。
- ハローワーク:無料で、ネットで求人を探せます。ただし条件の確認や交渉は、自分でやることになります。
- ナースセンター(eナースセンター):看護協会がやっている、無料の職業紹介です。
- 病院・施設への直接応募:行きたい職場が決まっているなら、いちばん早い方法です。ほかの職場と比べる機会は、少なくなります。
1社だけ使うなら、ここを見て選ぶ
基準は3つです。
- 連絡手段を選べること(電話以外でやり取りできる)
- 情報収集からの利用を認めていること(登録=すぐ転職、ではない)
- あなたの許可なく職場に伝えない、と書いてあること
この3つが公式サイトに書いてあった会社のひとつが、ナース専科 転職です。
- 電話が苦手でも、メールやLINEでやり取りできる。相談だけ、情報集めだけでも大丈夫
- あなたの許可なく、職場に情報が伝わることはない。在職中のまま登録できる
- 面接の日程調整も、給料や勤務条件の交渉も、内定を辞退する連絡も、担当者がやってくれる
- 職場の雰囲気や、口コミも聞ける。担当者は替えてもらえる
登録後の流れはこうです。登録すると、本人確認を兼ねた電話が来ます。最初の電話には出てください。 そこで「今後はLINEで」「良い求人があれば考えたい、時期は未定」と伝える。そのうえで、自分のペースで進めてください。
登録をためらう理由に、先に答えます
「登録したら、転職しないといけない気がする」
しなくて大丈夫です。「相談だけ」「情報を集めるだけ」でも受けてもらえます。求人を見て、今の職場のほうがましだと分かったなら、それも収穫です。
「お金がかかるのでは」
かかりません。あなたが払うお金はゼロです。
「今の職場に知られたら終わる」
あなたがOKしないかぎり、職場には伝わりません。在職中のままで大丈夫です。
「2年目の自分なんて相手にされない」
利用条件は、資格を持っていること。経験年数の条件は書かれていません。
「断るのが苦手」
応募先とのやり取りは、担当者が代行します。内定を辞退する連絡も、担当者が代わりにしてくれます。担当者が合わなければ、担当者ごと替えられます。
「電話が怖い」
最初の電話には出てください。そこで「これからはLINEで」と言えば、そのあとはLINEやメールでのやり取りも選べます。電話が苦手なら、そのことも正直に伝えて大丈夫です。
不安が、少しでも軽くなっていたら、うれしいです。
ここまで読んだあなたへ
夜勤をこなしながら、自分のこれからのことを考えて、このページを最後まで読んだ。それだけで、もう最初の一歩は踏み出しています。
職場を変えたいと思うのは、逃げでも甘えでもありません。病院で働く看護師さんのうち、1年で職場を離れる人は、およそ9人に1人です。職場を変えるのは、珍しいことではありません。
今すぐ辞めると、決めなくて大丈夫です。まずは、どんな職場があるのかを知るだけでいい。「ここしかない」と思って働く一日と、「ほかにも道がある」と知って働く一日は、同じ一日でも、見え方が違うはずです。
続けるのも、変えるのも、あなたが選んでいい。自分で選んだ、と思えることが、これからのあなたを支えてくれます。
あなたが、あなたらしく働ける場所が見つかるよう、応援しています。

決めるのは、今日じゃなくていいんです。知っておくことは、もう揃いました。あとは、あなたが選ぶだけです 🌱
まとめ:今日やること
- 🌱 まだ登録していない人:登録は1社だけ。最初の電話には出て、「連絡はLINEで」と、今の気持ちをそのまま伝える。
- 📞 もう電話が鳴っている人:残す1社を決め、ほかには連絡停止を1通で伝える。
- 🔁 前に失敗した人:担当者を見極める。質問に答えられない求人は見送る。合わなければ担当者を替えてもらう。
- 📍 行きたい職場が決まっている人:直接応募や、ハローワーク、ナースセンターという方法もあります。
転職サイトは、振り回されるものじゃなくて、こっちのペースで使うものです。
※ 参考にした資料:職業安定法(第32条の3・第51条)/厚生労働省の公表資料(看護分野の紹介手数料率)・人材サービス総合サイト/日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」/ナース専科 転職 公式サイト(サポート内容・よくある質問・プライバシーポリシー)

