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保育士の給料は上がる?
国の改善は累計約39%。
どこまで届くかは園によって違う

テーブルの上の封筒と電卓、色画用紙とはさみ

「ニュースでは『保育士の給料アップ』って言ってるのに、私の明細はほとんど変わらない」

何年働いても、手取りは思ったほど増えない。国が上げていると聞くたびに、「うちの園はどうなっているの?」と思う。このまま待っていればいいのか、それとも。

答えから言います。国は保育士の給料を上げ続けています。でも、それがあなたにどこまで届くかは、園によって違います。 待つだけでなく、園を選ぶ側に回ることもできます。

30秒でわかる結論

  • 国の処遇改善は、平成25年度から累計で約39%です(予算上の改善率を足し上げたもの)。令和6年度は過去最大の10.7%、令和7年度も5.3%の改善が行われました。
  • それでも、令和7年の保育士の平均賃金(役職者を除く・月収換算)は34.3万円で、全産業の39.6万円を下回っています。
  • 経験を積んで副主任やリーダーになると、月額4万円を上限とする加算があります。ただし、いくら配るかは施設の状況に応じて決まります。
  • 令和7年度から、園ごとのモデル給与を都道府県が公表する仕組みが始まりました。面接でも給料の配り方を聞いて、次の園を選べます。

国は、どれだけ上げてきたか

国が保育所に払うお金のうち、保育士などの人件費の部分が、ここ数年で大きく引き上げられました。

年度 人件費の改善
平成25年度〜(累計) 約39%(予算上の月額約13.4万円分)
令和6年度 10.7%(過去最大・令和6年12月から)
令和7年度 5.3%(令和7年12月から)

令和7年度の5.3%は令和7年12月からの適用なので、令和7年の平均34.3万円には、まだ入っていません。

保育士の給料(こども家庭庁の資料より)。国の処遇改善は平成25年度から累計約39%、令和6年度は過去最大の10.7%、令和7年度は5.3%。令和7年の平均賃金(月収換算)は保育士34.3万円、全産業39.6万円。副主任やリーダーには月額最大4万円の加算。園ごとのモデル給与の公表が令和7年度から始まっている

それでも、明細が変わらない理由

国の改善分は、まず園(施設)に入ります。そこから職員にどう配るかは、園の決め方で変わります。

  • 副主任やリーダー向けの加算は、月額4万円を上限に、施設の状況に応じて柔軟に設定できる仕組みです。同じ経験年数でも、額は園が決めます。
  • 国自身も、処遇改善の効果が現場の保育士に行き届くように、園の経営情報の見える化を進めるとしています。

東京都の調査でも、今の園を辞めたい理由のいちばんは「給料が安い」(61.6%)でした。今の職場で働き続けるために充実してほしいことも、「給与」が79.4%で最も多くなっています。あなたの不満は、多くの保育士が同じように感じていることです。

「待つ」か「選ぶ」か

国の改善が続けば、今の園でも給料は上がっていく可能性があります。ただ、どこまで届くかを、あなたは今の園の中から変えられません。 変えられるのは、どの園で働くかです。

  • 今の園で確かめる。処遇改善の加算がどう配られているか、副主任やリーダーになる道があるかを聞いてみます。
  • 次の園は、給料の配り方を確かめて選ぶ。園ごとのモデル給与や人件費比率を都道府県が公表する仕組みが、令和7年度から始まっています。園の場所・定員・保育内容は、国の「ここdeサーチ」(子ども・子育て支援情報公表システム)で調べられます。
  • 求人は多い。保育士の有効求人倍率は3.10倍です。給料の条件を比べて選べる状況です。
下調べ係
下調べ係

給料は、待つだけのものじゃありません。配り方を確かめて、園を選んでいいんです 💰

まとめ

  • 国の処遇改善は、平成25年度から累計約39%。令和6年度は過去最大の10.7%、令和7年度は5.3%。
  • それでも保育士の平均賃金は34.3万円で、全産業の39.6万円を下回る(令和7年・役職者を除く・月収換算)。
  • 改善分がどこまで届くかは園によって違う。副主任・リーダー向けの加算も、配り方は施設が決める。
  • 次の園は、給料の配り方を確かめて選べる。園ごとのモデル給与を公表する仕組みが令和7年度に始まった。

辞めたいのが保育なのか今の園なのかは「保育士を辞めたい。辞める前に知ってほしい『保育士のまま、園だけ変える』という道」に、応募するときの志望動機の書き方は「保育士の転職、志望動機が書けない?『辞めたい理由』を『次の園でしたいこと』に言い換える」にまとめておきました。

上がるのを待ち続けるより、給料の配り方を確かめて選ぶほうが、あなたの手で変えられます。 まずは、今の園の給料の配り方を確かめてみてください。

※ 参考にした資料

  • こども家庭庁「基礎資料(保育士・幼稚園教諭等の処遇改善)」「保育人材の確保のための総合的な対策」基礎資料
  • こども家庭庁「子ども・子育て支援情報公表システム『ここdeサーチ』について」
  • 東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査 結果の概要」
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