「保険、高くない?」
妻にそう言われて、明細を見た。月3万円ちょっと。新卒のとき親の知り合いに勧められて入り、途中で医療の特約を足して、それきり。中身は正直よく分かっていない。見直したほうがいい気はするけど、「見直すと損しそう」「しつこく勧誘されそう」で、20年そのままにしてきた。
決めるのはあなたですが、決める材料は下調べ係が集めておきました。このページには、見直しの方法が3種類あること、損しやすい型が3つあること、勧める側に法律で決まっている義務、そして相談に行く前に決めておくことを書いています。
30秒でわかる結論
- 年間の払込保険料は、2人以上世帯で平均35.3万円、個人で平均17.1万円です。月3万円(年36万円)は、1人分としては平均の約2倍、世帯全体の平均とほぼ同じ水準です。
- 見直しの方法は「増やす」「変える」「減らす」の3種類。保険料を軽くしたいだけなら、解約しなくてもできる方法(減額・払済・特約の解約)があります。
- 損しやすい型は3つ。先に解約する(短期の解約は返戻金がほぼ無く、入り直せないことがある)、転換の中身を見ない(元の契約が消え、予定利率次第で保険料が上がることがある)、告知を軽く見る(あとで解除されることがある)。
- 勧める側には、不利益を告げずに乗り換えさせることの禁止と、あなたの意向に沿う義務があります。申込みは8日間、書面等で撤回できます(例外あり)。
家計の保険を見直したい人向けの無料相談があります。
見直しには、3つの方法がある
「見直し」と聞くと「解約して入り直す」を想像しますが、それは選択肢のひとつにすぎません。生命保険文化センターの手引では、見直しの方法は次の3つに分かれています。
- 増やす:追加契約、特約の中途付加、転換。いずれも告知(診査)が要ります。
- 変える:転換(今の契約の積立部分を下取りにして、新しい契約に乗り換える)。
- 減らす:保険金の減額、特約の解約。減らした分の保険料が安くなります。
保険料を軽くしたいなら、「減らす」から見ます。減額は減らした部分が解約扱いになって返戻金を受け取れることもあり、払済保険や延長保険に変えれば、保険料の払込みをやめて契約を続けることもできます。特約は消える・返戻金が少ないと変えられない、といった制約はありますが、「解約しか無い」と思い込んで動くより、選べる手は多いです。

ここ、調べておきました。保険料を軽くする方法は、解約以外に「減額」「払済」「延長」があります。まず、そこから 📝

損しやすい型は、3つ
1. 先に解約してしまう
契約から短期間での解約は、解約返戻金がまったく無いか、あってもごくわずかです。そして一度解約した保険は元に戻りません。入り直そうとすると、年齢が上がった分だけ保険料は割高になり、健康状態によっては新たに契約できないことがあります。
だから順番は、「新しい契約が成立してから、古い契約をどうするか決める」です。先に解約して新しい契約に入れなかったら、保障の無い状態が残ります。
2. 転換の中身を見ない
転換は、今の契約の積立部分を「転換(下取り)価格」として新しい契約に充てる方法で、元の契約は消えます。保険料は転換時の年齢と料率で計算され、転換時の予定利率が元の契約より低い場合、保険の種類によっては保険料が上がることがあります。貯蓄性の高い保険から保障性の高い保険へ転換すると、積立部分が減ることもあります。
生命保険会社は転換を勧めるとき、転換以外の方法や、転換前後の契約内容の比較を書面で説明することになっています。その書面を、転換前と転換後で「保障・積立・保険料がどう変わるか」を並べて読むところまでが、見直しです。
3. 告知を軽く見る
追加契約・特約の中途付加・転換は、どれも告知(診査)が要ります。契約のとき、保険会社が求めた重要事項について事実を告げる義務があり、故意や重大な過失で告げなかった、または事実と違うことを告げた場合、保険会社は契約を解除できます。
健康診断の結果も含めて、聞かれたことは事実どおりに答える。それが、あとで契約を解除されないための一番の備えです。そのうえで、今の契約を残したまま新しい契約の可否を確かめる順番が安全です。

聞かれたことは、健診の結果も含めてそのまま書く。それが自分を守ります 📝
保険の相談を受けるなら、損しやすい型を知ったうえで、FPを無料で紹介してくれるサービスを使う方法があります。みんなの生命保険アドバイザーは、訪問とオンラインのどちらでも相談でき、何度でも無料、担当の変更も無料です。対象は在職中などで世帯の収入がある人で、無職・学生の人や、損害保険だけの相談は対象外です。
勧める側に、法律で決まっていること
「しつこく勧誘されそう」と身構える人に、知っておいてほしい決まりがあります。
- 不利益を告げずに乗り換えさせることは禁止。今の契約を消して新しい契約を申し込ませるとき、不利益になる事実を告げないのは、法律で禁じられた行為です。告知を妨げたり、告知しないよう勧めることも禁止です。誤解させる比較表示も禁止です。
- あなたの意向に沿う義務。募集人は、あなたの意向を聞き、それに沿った提案と説明をして、内容が合っているかを確認する機会を作らなければなりません。
- 8日間の撤回。申し込んだあとでも、書類を受け取った日か申込日の遅いほうから8日以内なら、書面等で撤回できます。保険期間1年以下の契約や、営業所などに自分から出向いて申し込んだ場合などは例外です。

「不利益を言わずに乗り換えさせる」は、お願いではなく禁止事項。転換の書面は、その不利益が書いてある場所です。
相談に行く前に、決めておくこと
見直しは、相談の席で決めるものではなく、家で決めてから確かめに行くものです。
- 今の契約の「何が」高いのかを見る。 主契約と特約を分けて、特約の保険料を書き出す。減らすなら、まず特約からです。
- 残すか、変えるか、減らすかを、仮に決める。 「死亡保障は減らして、医療は残す」のように。正解でなくていい。仮の答えがあると、提案を比べられます。
- 「今日は決めない」と最初に言う。 転換や解約は、その場で決めない。書面を持ち帰って、転換前後の比較を読んでから。その場で決めなくても、断っても、何も困りません。
無料相談の仕組み(なぜ無料か・行く前に決める3つ)は、「無料のFP相談は、なぜ無料?」にまとめておきました。
まとめ
- 見直しの方法は「増やす・変える・減らす」の3つ。保険料を軽くするなら、解約の前に減額・払済・延長。
- 損する型は「先に解約」「転換の中身を見ない」「告知を軽く見る」。順番は、新しい契約が成立してから古い契約を決める。
- 不利益を告げない乗換は禁止、意向に沿う義務、8日間の撤回。知っているだけで、席で落ち着いて聞けます。
今の保険料が重いと感じている人向けの相談です。
※ 参考にした資料
- 生命保険文化センター「生命保険の契約にあたっての手引 その3」「転換制度」「解約」「保険料の負担軽減・払込の中止と契約の継続」「生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?」(生活保障に関する調査 2025年度)
- 保険法 第37条・第55条/保険業法 第294条の2・第300条・第309条(e-Gov法令検索)



